Close

影響とサステナビリティ

自転車のある暮らしの素晴らしさを世界に伝えるという目的のためにビジネスに取り組んでいる企業として、私たちは常に環境に対するインパクトアセスメントを行なっています。私たちは、サイクリングから得られる喜びやメリット、エンパワーメントをより多くの人々に体験してもらうという使命だけでなく、私たちの環境に対する影響がポジティブなものであることを確にする社会的責任も負っています。それが対人、地球、製品のいずれであっても、私たちはこれらへの影響を真摯に捉えており、それがこのレポートを作成する原動力となっています。

100%のカーボンニュートラル配送、9,000着のウェアの無料修理サービス、2022年春夏製品全体でのオーガニックコットンの使用率が99%を達成するなど、過去12ヶ月間に達成した進歩については肯定的です。ですが、まだやるべきことが数多くあることも知っています。

私たちのゴールに到達するにはまだ長い道のりですが、私たちの取り組みや成功と失敗を共有することで、業界での変化を促進するという役割を果たしたいと考えています。ラファのインパクトに関する情報やフルレポートは下記のリンクよりご覧ください。



「サイクリングを世界で最もポピュラーなスポーツにすること。それがラファの理念です。私たちはサイクリングが善に繋がる根本的な力を持ち、本質的に持続可能であると信じています。しかし、人々の生活に与える建設的な効果を最大限高めながら、自転車業界は環境への影響を最小限に抑え込む努力を行わなければなりません。かつてないほど、私たちは環境への影響を改善するとともに、サイクリング人口を増やし、私たちのビジネスが持続可能なものにするという目標に向かって動き出しています。

- サイモン・モットラム、創業者

私たちのビジネスが及ぼす影響について、下記のナビゲーションバーの中から一つの項目を選択してご覧ください。

素材と製造方法

私たちの製品が環境に及ぼす影響を最小限に抑える方法について。

事業運営

私たちのクラブハウスやオフィスが環境に及ぼす影響を最小限に抑える方法について。

製品の寿命

長く使用していただける製品作りについて。

社会的基準&労働基準

私たちのサプライチェーンに携わるスタッフの健康を保証する方法について。

ラファの文化

ラファが世界で最も働きやすい環境であるための方法について。

スポーツへの貢献

世界的なサイクリングコミュニティにおける役割を果たす方法について。

気候変動

 

私たちが直面しているすべての課題の中で、気候危機ほど影響力があり、世界全体に影響を及ぼすものはありません。地球温暖化は、私たちの自転車ライドからビジネスに至るまで、すべての物事に影響を与える可能性があります。この問題に会社全体として即座に取り組むことの重要性を認識する必要があります。企業として、そして地域社会として、地球温暖化に繋がる物事に対して、私たち自身が取り組んでいかなければならないことはたくさんあります。

この課題への取り組みを示すために、ラファは2025年までにカーボンニュートラルなビジネスモデルを構築することを約束しています。また、私たちはこの取り組みだけでなく、二酸化炭素排出量の大幅な削減を組み合わせています。排出量を相殺するだけでは十分ではありません。サステナブル アパレル コアリション(国際サステナビリティ団体)の一員として、私たちは2030年までに総排出量を45%削減することを目標にしています。

ヒグ インデックス ツールの使用と広範な業界調査を通じて、私たちの環境への影響の大部分は、原材料の抽出や生地の製造など、素材を提供するサプライチェーンの段階で発生していることが判明しています。1.5℃の温暖化に合わせて排出量を削減するには、素材の調達と素材開発の方法、およびサプライチェーンパートナーの監視と協力の方法を変えていく必要があります。

アップデート:
科学に基づく目標

ラファは、2050年までに#NetZeroを達成するために、迅速かつ大幅な排出削減を行うことの重要性を理解しています。これはスコープ1(直接排出量)および2(間接排出量)のGHG排出量を 2021年基準から2030年までに88%削減することを約束することを意味します。また、同じ時間枠内でスコープ3(その他の排出量)のGHG排出量の45%を削減することも約束します。
ラファのネットゼロ目標が科学的根拠に基づいた目標イニシアチブ #NetZeroStandardによって検証済であることを発表できることを誇りに思います。

SBTi ネットゼロスタンダードについての詳細はこちらからご確認ください

素材と製造方法

- 私たちの製品が環境に及ぼす影響を最小限に抑える方法について。

サプライチェーンの仕組みについて

 

ラファ製品を生み出すにあたり、私たちは世界中に散らばるサプライヤーと連携しています。各サプライヤーは、原材料から完成品に至るまでの過程において、それぞれ異なる役割を担っています。製造のさまざまな過程で役割を担うこれらのメーカーの組み合わせがサプライチェーンを形成しており、プロセスに応じて「ティアー(層)」に分類されます。サプライチェーンが分類される「ティアー(層)」は4つ。 

  • ティアー 4 - 原材料の抽出
  • ティアー 3 - 原材料の加工
  • ティアー 2 - 材料の生産
  • ティアー 1 - 完成品の組み立て


アパレル業界の典型的な製品調達のアプローチは、ブランドが完成品の組み立て(ティアー 1)のみ担当するため、材料の調達と開発についてほとんど可視性がありません。

ラファ製品の大部分について、私たちは工場(ティアー 2)と直接連携しています。そうすることで、製品の性能と社会的および環境的影響の低減を追求しながら、材料の製造方法と実現可能な革新について、可視性を高めています。

素材

- 私たちの目標を達成するために使用すべき素材について。

私たちが使用する素材が環境への影響に大きく関係していることを考慮して、私たちは最も多く使用されている素材を最も影響の少ない代替素材に置き換えていきます。2025年までに、年間生産の90%にあたる製品の素材を環境にやさしいものに置き換えることを目指しています。

ここで言う環境にやさしい素材とは、リサイクルされた合成繊維(ポリエステルとナイロン)、認証されたオーガニック繊維(コットン)、動物福祉と土壌管理の基準を満たす動物由来の材料(ウールと皮革)を指します。私たちの業界でイノベーションが加速するに伴って、代替素材が利用可能になり、「環境的に好ましい」と考えられているものの定義が広がりを見せる可能性があります。2021年、『テキスタイル エクスチェンジ』に加入しました。業界最先端の研究情報にアクセスできるこのパートナーシップは、ラファが採用する素材の影響などを理解し、最新情報を知るために役立ちます。

以下では、ラファが2021年の春夏コレクションで使用している素材と、環境への影響を減らすために取り組んでいる手順について詳しく説明しています。

2021年の春夏コレクションにおいて、全種類の10%にあたる製品と生産量の14%にあたる製品が環境に配慮した素材で作られています。

ポリエステルとナイロン

使用製品:全種類の66%
重量比率: 2021年製品の71%

合成繊維は、サイクリストの要望に合わせて性能を調整することができるパフォーマンス上の利点を多く備えています。その強みは、軽量性と耐久性、手入れの簡単さ、吸汗性と速乾性、肌当たりの快適さと優れた温度調節機能です。これらの利点から、ラファのほとんどの製品には合成繊維が使用されています。重量比率で言うと、ポリエステルとナイロンが最も多く使用されている素材です。
しかし、バージン合成繊維は再生不可能な資源である石油に由来しているため、気候変動への関与を免れることができません。こうした限りある原料への依存は、私たちの目標に反するものです。この矛盾に対処するために、私たちはバージン合成繊維から環境的に好ましい代替素材への移行を開始しています。

合成繊維調達ポリシーの詳細はこちらをご覧ください。

 

影響を低減する代替素材:私たちはサプライチェーンパートナーと協力し、最も幅広く使用されている合成繊維のリサイクルバージョンを開発。最終的には、回収した製品をリサイクルし、新しい製品として蘇らせることを目指します。私たちはすでに可能な製品から使用済み素材を使用した新素材を順次取り入れており、それらはグローバル リサイクリング スタンダードのトレーサビリティ認証に適合しています。

2021年は全種類の9%の製品にリサイクル素材を使用。年間の重量比率にして5%に達しています。

目標:私たちが現在幅広く使用している合成素材について再開発を行い、2025年までにリサイクル素材に置き換える。

コットン

使用製品:全種類の4%
重量比率: 2021年製品の15%

ラファにおいてコットン(綿)は比較的新しい素材です。素材リストに加わったのは、ロゴ コレクションが発表された2018年のことです。再生可能な素材として、コットンは比較的環境への影響が少ない材料ですが、世界的な需要の高まりと生産者への負担増加により、化学肥料の過剰な使用や人的労働への依存、さらには一部の地域において強制労働に繋がっていることを是正していく必要があります。さらに悪いことに、コットンのサプライチェーンにおいて、原材料を農場レベルまで遡って記録するトレーサビリティが一般的ではありません。

コットン調達ポリシーの詳細はこちらをご覧ください。

影響を低減する代替素材:より高いトレーサビリティを実現すること。それが私たちが使用するコットンの環境的および社会的な影響の双方を改善していく方法です。グローバル オーガニック テキスタイル スタンダード(GOTS)はこれら3点を重視しています。オーガニックな農場では、殺虫剤と除草剤、農薬の使用を禁止しており、使用する水量も抑えられています。GOTSは、行動規範を明確化することでコットン農家の基本的人権が満たされていることを確認すると同時に、ブランドが素材の出所を特定するための高いトレーサビリティを求めています。

目標: メインボディに使用しているコットン素材を2023年までに100%オーガニックに切り替えます。2021年秋冬のロゴコレクションから順次開始します。

エラステイン

使用製品:全種類の39%
重量比率: 2021年製品の8%

高い強度を維持しながら優れた伸縮性を提供するエラステインは、ぴったりとフィットするパフォーマンスウェアに欠かせない素材です。そのため、エラステインは私たちの多くの製品に幅広く使用されています。しかし、エラステインはポリエステルやナイロンと原料が共通しています。つまり、他の合成繊維と同じ課題を抱えているのです。

加えて、伸縮性と強度という特性から、現在利用可能な一般的なリサイクルプロセスを使用してリサイクルすることが難しいのが現状です。

 

合成繊維調達ポリシーの詳細はこちらをご覧ください。

影響を低減する代替素材:エラステインの使用には、再生不可能な材料リソースとリサイクル性の欠如という2つの主要な課題があります。私たちは現在、製品性能の高い基準を維持しながら、エラステインへの依存を制限していく方法を模索しています。これは私たちが抱える最大の課題の1つになるかもしれません。しかし解決することで、ラファ製品のリサイクルループ達成への道が開かれます。

目標:2027年までに、全体の50%以上の製品を、使用後に堆肥化またはリサイクル可能なデザインにします。

ウール

使用製品:全種類の6%
重量比率: 2021年製品の5%

ウール(羊毛)はラファ創設時からの主要な素材です。天然の体温調節能力を備えた、サイクリングに最適な素材なのです。2004年に誕生したRPM(ラファ パフォーマンス メリノ)混紡素材をブランド史上最初の製品とも言えるクラシック ジャージに採用しました。ウール製品の寿命全体を見た時に、洗濯回数の減少と生分解能力の両方が、環境への影響の削減に繋がっていると言えます。他の形態の畜産と同じように、私たちのウールの環境への影響のほとんどは、それぞれの農場レベルで処理されています。

ウール調達ポリシーの詳細はこちらをご覧ください。

 

影響を低減する代替素材:ウールの影響に対応するために存在する基準の多くは、動物福祉に焦点を合わせています。この分野の主要な基準であるレスポンシブル ウール スタンダードに、私たちが使用するウールの一部がすでに適合しています。責任ある最も高品質なウールを使用するというラファの公約は、羊の健康(ミュールシングを行わない)を保証するとともに、土壌の健康状態、生物の多様性、在来種の保護といった環境の管理を保証します。

目標: 2025年までに、私たちが使用するウールをすべてレスポンシブル ウール スタンダード(RWS)認証のものにする。

ダウン

使用製品:全種類の1%以下
重量比率:2021年製品の1%以下

ダウンは空気を中に閉じ込めることによって機能する天然の断熱素材です。重量に対する断熱性の比率が非常に高く、さらに収納性に優れているため、バイクパッキングのアドベンチャーに最適です。利用可能な断熱材として合成バージョンもありますが、現在、軽量かつコンパクトに折り畳め、パフォーマンスと耐久性の高い基準を満たしているものは他にありません。ダウンは環境への影響が比較的少ないため、この素材の焦点は動物の福祉を確保することです。

ダウン調達ポリシーの詳細はこちらをご覧ください。

 

影響を低減する代替素材:レスポンシブル ダウン スタンダード(RDS)に適合している素材は、動物福祉における最高基準を満たしており、出所について完全な透明性を確保しています。製品タグに付属するロットナンバーを参照することで、カスタマーは製品に使用されているダウンの産地を遡ることができます。ダウンについて詳しくはこちらをお読みください。

目標: 私たちが使用するダウンは100%すべてレスポンシブル ダウン スタンダードを満たしたサプライヤーのものであり、今後も継続していきます。

本革

使用製品:全種類の1%
重量比率:2021年製品の1%以下

レザーは用途が広く耐久性のある素材であり、手袋からシューズまで、自転車アパレルの定番素材です。しかし、食肉や皮革のための牛の大規模な畜産は、特にアマゾンのような熱帯地域において、森林破壊の大きな要因になっています。これはつまりサイクリング業界が取り組む必要のある課題です。ラファは野生動物や絶滅危惧種、家畜以外の動物の皮革を使用しておらず、今後も使用しません。将来的に、より影響の少ない代替素材を検討しています。

 

影響を低減する代替素材:皮革の環境への影響を減らすために、すでに多くの対策が施されています。今後は森林破壊を最小限に抑える対策に重きを置きます。レザー ワーキング グループ(LWG)は、レザー工場における素材のトレーサビリティと化学処理の適性使用を監視し、認証を与えています。私たちのグローブは全てレザー ワーキング グループでブロンズ認定を受けているサプライヤーの革素材を使用しています。

目標:2023年までに、私たちが使用するすべての革素材を、森林破壊に寄与せず、レザー ワーキング グループ(LWG)の認証を受けているサプライヤーのものに切り替えます。

耐久撥水加工(DWR)

使用製品:全種類の22%

雨天時のプロテクション性能を高めるために、私たちのアウターウェア製品の多くには耐久撥水(DWR)コーティングが施されています。この化学的な処理は、ウェアに水が染み込むことを防ぎ、ライドの快適性を向上させます。同時に汚れや油をはじくため、製品の性能と寿命を最大化する働きもあります。

ほとんどのDWRコーティングは、フルオロカーボンの使用に依存しています。とても効果的で耐久性がある処理ですが、徐々にフルオロカーボン(PFC)が素材から分離し、環境に放たれる可能性があるとの研究結果もあります。これら耐久性の高い化学物質グループは、時間の経過とともに分解せず、有害な影響を引き起こす特性を有しているため、「永遠の化学物質」という名前が付けられています。

現在、物質の組成を変更し、分解までの時間が短くなるように改良することを、製造メーカーに促す規制が新たに定められています。しかしそれでも、フルオロカーボンによって引き起こされる根本的な課題が残っています。法律に沿って、ラファが使用するすべてのDWR処理はC6 PFCに基づいており、この新しい短鎖フルオロカーボンは、現時点で利用可能なPFCの最も影響の少ないバージョンです。

 

影響を低減する代替素材:私たちがフルオロカーボンに関して直面している課題は、PFCの化学的な組成によるものです。影響を減らすには、新しい形式の化学素材への移行が必要です。PFCからの移行の過程で製品のパフォーマンスを維持するには革新が必要です。PFCの有害な影響に関する知識を考慮しながら、私たちは引き続きこの課題に取り組んでいきます。

目標:2025年までに、すべてのDWRコーティングをPFCフリーにする。

梱包

梱包は配送中に製品を保護する重要な役割を果たします。ラファでは、製品にふさわしい梱包を施すことで、お客様を驚かせ、喜ばせることを常に目指してきました。しかし物事には調整しなければならないバランスがあります。最高のブランド体験を維持しながら、私たちはすでに梱包の環境負荷を下げるために多くの対策を行っています。

 

影響を低減する代替素材:最初のステップとして、2021年以降、製品の梱包を70%リサイクル素材使用の再梱包可能なバッグに変更します。このバッグは最小限のコンポーネントで設計されており、適合施設でリサイクル可能になっています。この再梱包可能なデザインはクラブハウスでの廃棄物の削減にも繋がっています。

また、配送用梱包を低密度ポリエチレン(LDPE)バッグからFSC認証の段ボール箱に移行しています。

これらの変更によって、今年だけで1回限りの使用のプラスチックを11トン削減できる見込みです。

目標:2024年までに、すべての製品とすべての配送用梱包を、リサイクルまたは堆肥化が可能で、責任を持って調達されたリサイクル素材に切り替えます。

お客様へのカーボンニュートラル配送

オンラインビジネスモデルをベースにしたグローバルブランドとして、製品を配送センターから玄関先まで届ける過程において、私たちは多くの運送会社に依存しています。現在のところ、ラファ全体の環境への影響において輸送の割合は大きくありません。しかし、ブランドの成長に伴ってこの割合が変化すると認識しています。すでにお客様への配送全量に対する排出量のオフセットを実施し、今後毎年これを実行していきます。

 

影響を低減する代替素材:お客様にとっても大切な事項ですが、ラファにとって第3者となる配送事業者による排出量をコントロールすることは困難なため、ラファのお客様への配送に関わるすべての排出量は、オフセットのためのカーボンクレジットを購入するという方法で、この分野の改善に取り組んですます。私たちはすでに2020年分まで遡った、お客様への総配送量分の排出量のオフセットを行い、達成しています。また、今後も毎年同様に行なっていくことで、全てのお客様への配送は常にカーボンニュートラルであることがスタンダードとなります。

2020年度では、お客様への配送での二酸化炭素総排出量は3,239 tCo2eという計算が出ています。この排出量をオフセットするために、私たちは気候変動への影響を制限することに取り組んでいる世界中のプロジェクトをサポートするカーボンクレジットを購入しました。詳細と最新情報はカーボンニュートラル配送ページをご覧ください。

長期的には、配送事業者と共に、電気自動車への転換や配送ルートの最適化など、kmあたりの排出量の削減に取り組まなくてはいけません。私たちラファがこの移行に直接的に関与することはできませんが、運送業界における私たちの気候変動への取り組みに合致したリーディング企業と協力していくことは可能です。

目標:お客様への配送に関する排出量に関しては、すでにカーボンオフセットを行なっているため、毎年継続していくのと同時に、配送事業者と排出量を削減する方法を探していきます。

製造方法

- 環境への影響を減らすために、サプライヤーとどのように協力すべきかについて。

原材料の生産に加えて、製造プロセス(特に生地の製造と染色)がサプライチェーンにおける環境への影響の大部分を占めています。永続的な変更を行うために必要な情報を収集するには、サプライチェーンのTier 1(完成品の組み立て)とTier 2(素材の形成)について深く理解する必要があります。

サプライヤーとのパートナーシップにより、ヒッグインデックス ファシリティ エンヴァイロメンタル モジュール(FEM)を使用して、これらの環境への影響を測定および削減しています。ヒッグインデックスFEMは、サステナブル アパレル コアリションによって開発されたツールであり、そのメンバーには世界最大のアパレル企業の他、2019年以降はラファも含まれています。

サプライヤーと協力し、ヒッグインデックスFEMを使用して、製造プロセスの環境への影響に関する一次データを収集していきます。データ収集に該当するのは、エネルギー源や、二酸化炭素の放出、水の消費、環境管理および化学物質管理システム、廃棄物や廃水、大気汚染の形での汚染物質です。

こうして私たちはサプライヤーと協力し、そして多くの場合に他の有名ブランドと協力して、サプライヤーの環境パフォーマンスを改善し、気候変動への貢献を減らすことを目指します。

2021年シーズンでは、私たちのTier 1サプライヤー施設のうちの6施設について、ヒッグインデックスFEMの評価を受けました。

目標:
2023年までに、年間の生産全体の90%以上のサプライヤーの環境への影響についてヒッグインデックスFEMの評価を行います。

会社運営

- クラブハウスとオフィスの環境負荷を最小限に抑える方法について。

環境への影響の大部分がサプライチェーンで発生することは理解していますが、ラファの事業における影響を改善することにも取り組んでいます。これは、世界各地のクラブハウスとオフィスの毎日の運営、およびスタッフの活動を意味します。

私たちはすでに、事業から発生するエネルギー消費量(およびその結果としての温室効果ガス排出量)、水の消費量、廃棄量の測定を開始しています。また、排出量を大幅かつ迅速に削減するというラファの取り組みを踏まえ、可能な限り再生可能エネルギーに移行することにより、クラブハウスとオフィスでのエネルギー消費の影響を最小限に抑えることを優先的に行っていきます。

2020年には、クラブハウスとオフィスで使用された電力エネルギーの32%が再生可能エネルギー源から供給されました。中でもロンドン、アムステルダム、コペンハーゲン、マヨルカの4つの店舗は100%再生可能エネルギーで運営されています。

目標:
私たちのクラブハウスとオフィスで使用するエネルギーを2025年までに再生可能エネルギーに置き換える。

製品の寿命

- 長く使用していただける製品作りについて。

私たちの製品の環境負荷を減らすことは、気候変動への私たちの対策における主軸ですが、持続可能なビジネスの全体像をしっかり把握するのは難しいものです。サステナブル(持続可能な)デザインの定義において、耐久性は不可欠です。耐久性には、物理的耐久性と感情的耐久性の2つの形式があります。

ラファは創設当初から、時代を超えた美学を備えつつ、長持ちする製品を生み出すことを目指してきました。高品質の構造と熟考されたデザインへのこだわりは、ラファ製品の物理的耐久性と感情的耐久性の両立に繋がっています。

しかし、落車はいつでも起こりうるものです。だから私たちはリペアサービスを提供し、また現在は、マウンテンバイクのほとんどの製品にリペア パッチを付けています。通常では廃棄されてしまう製造過程で余った素材をリペアパッチにし、自宅で簡単に修理できるようにすることで、トレイルウェアをより長く使っていただけるようにしました。

リペア サービス

2004年以降、私たちは34,000点にのぼる製品の修理を行なってきました。新しい製品に置き換えるのではなく、修理して使い続けることは、製品の寿命を延ばすための最も効果的な方法です。お客様と製品がより長く活躍できるよう、様々な製品に対して無料の修理サービスを行っています。製品交換ではなく修理で対応する。修理されたアイテムには物語が詰まっています。

ラファのリペアサービスを利用して修理を行う場合はこちらをご覧ください。

ケアガイド

私たちは、それぞれの素材が最高のパフォーマンスを発揮できるように、お手入れ方法を記したケアガイドを出版しました。現在ケアガイドはウール、ダウン、撥水製品、GORE-TEX製品をカバーしています。

ラファのケアガイドへはこちらからアクセスしてください。

目標:
製品の寿命を延ばすだけでなく、循環型のビジネスモデルに移行するために、2022年末までに製品回収と寄付の方法を提供することを目指しています。

社会的基準&労働基準

- 私たちのサプライチェーンに携わるスタッフの健康を保証する方法について。

アップデート:
ラファが『Ethical Trading Initiative』に参加

ラファは企業として、全てのサプライヤーチェーンの人々のウェルビーイングを確かなものとするために、Ethical Trading Initiative(実践を通して、グローバルなサプライチェーンにおける労働条件を改善する、倫理的貿易イニシアチブ)のファウンデーションメンバーとなりました。ETIと共に、既存のプロセスやポリシーを改善し、構築しながら、明らかなリスクを特定し、それに対処していきます。詳細は、ラファ サプライチェーン サステイナビリティ マネージャーのナタリー・スミスのブログをご覧ください。

ラファの製品を生み出す関係者は、私たちのブランドに不可欠な存在です。彼らの健康は私たちのビジネスの長期的な成功の鍵です。ラファの製品作りに関係するすべての人々が、私たちの従業員と同様に、公平に扱われる環境を保証することを約束します。

優れた品質の製品は、安全な労働条件に守られた高度な技能をもつ労働者によって生み出されると私たちは認識しています。私たちは、業界の先進的なサプライヤー企業と強力かつ長期的な関係を築いてきました。こうしたパートナーシップは信頼を育みます。そして、サプライヤーが私たちの倫理的な価値観を共有することにつながるのです。

サプライヤーへの信頼を伝えるため、そしてグローバルなアパレルサプライチェーンの地図作りに貢献するために、私たちは透明性をもってこのステップを踏み出しました。サプライチェーン開示に関する実用的なODSASガイダンスに沿って、私たちが初めて公開したTier1サプライヤーのリストは、こちらからご覧ください。

また、すべてのサプライヤーとその下請け業者に遵守するよう求めている独自の行動規範を公開していきます。倫理的取引イニシアティブ(ETI)の基本コードおよび国際労働機関(ILO)の条約に沿って、私たちの行動規範は、ラファが最低限求める贈収賄防止や労働者差別、労働時間、組合の自由と児童労働についての期待値をカバーしています。

行動規範に加えて、ヒッグインデックス ファシリティ ソーシャル & レイバーモジュール(FSLM)を使用して、サプライチェーンパートナーの社会的パフォーマンスを監視および改善していきます。このツールは、サプライヤーのコンプライアンスを評価するとともに、私たちの行動規範のさらに先を行くものです。

FSLMを使用することで、サプライチェーンで発生しうる問題を特定することができます。多くの場合、他の有名ブランドと協力して問題を対処していきます。これに加えて、私たちはフェア ワーキング コンディションと呼ばれるNGOと協力して、ヒッグインデックスFSLMによる調査結果を検証し、次のステップを目指します。

2021年シーズンでは、私たちのTier 1サプライヤー施設のうちの12施設(生産能力の41%に相当)について、ヒッグインデックスFSLMの評価を受けました。

目標:
2023年までに、年間の生産全体の90%以上のサプライヤーについて、ヒッグインデックスFSLMの評価を行います。

ラファの行動規範についてはこちらを、
最新の現代版奴隷法についてはこちらをお読みください。

ラファの文化

- ラファが世界で最も働きやすい環境であるための方法について。

ペダルパワーの可能性を最大限生かし、ラファが進歩的かつ魅力的な職場であることを保証するために、私たちは継続的に社内文化の改善に投資を行っていきます。私たちの従業員は会社の魂です。彼らの創意工夫やチームワーク、創造的なエネルギーこそが、私たちのブランドに命を吹き込むのです。会社の成長に合わせて、私たちはラファで培われている社内文化をさらに発展させ、どのように改善すべきかを考えています。

多様性、公平性、包括性


2020年の夏、私たちは、社内の組織、スポーツ、業界内における多様性と公平性、包括性を促進するために、様々な取り組みを行うことを約束しました。私たちのステートメントはこちらをお読みください。それ以来、専門的なコンサルタントであるハニーカムワークスと協力して、ビジネスとして直面する課題を確認および特定するという重要な対策を講じてきました。この提携を通じて、私たちは企業としての長所と短所についての洞察を得ることができました。

当初の取り組みの一環として、2021年に、調査結果と進捗状況に関するレポートを公開していきます。

ライドの文化

スタッフだけでなくお客様や、その家族と友人に至るまで、すべての人に自転車に乗ることを奨励することが私たちの企業文化です。

通勤ライド

パンデミック以前から、従業員の77%が自転車通勤を行なってきました。世界中の社員の通勤距離を積算すると、1週間で7,334マイル(11,802km)を走行。その間に製品をテストするのはもちろん、街に関する実用的な知識をため込んでいます。

水曜日のモーニングライド

私たちのスタッフの自転車ライドを促す動きはそれだけではありません。本社で働く社員には、水曜日の午前中、仕事ではなくライドに出かける選択肢が用意されています。イングランド南部を走ってから午後1時までに出社すればそれでOK。過去何年にもわたって、ロンドン市内の公園周回を舞台にした高速ライドやブライトンの往復ライドでふらふらになった社員が午後から仕事をスタートしています。

初心者のサポート

ラファでは様々なバックグラウンドをもつサイクリストが働いています。ベテランからビギナーまで様々。彼らの間では情熱的なボランティアによる定例のトレーニングセッションをはじめ、スキルや自信を得るためのセッションが行われています。



スポーツへの貢献

- 世界的なサイクリングコミュニティにおける役割を果たす方法について。

私たちの影響への取り組みの多くは、現代のビジネスのマイナス面に対処していますが、スポーツと私たちの周りの世界の両方に与えるプラスの影響を増幅するよう努めています。ブランドとして成長を続ける私たちは、その成長に伴って大きくなる影響力を有効に活用し、サービスを提供するコミュニティの前向きな変化に影響を与えるとともに、サイクリングを世界で最も人気のスポーツにするという目標の達成に向けて重要な一歩を踏み出します。

ラファ ロードマップ

 

サイクリング界で最も影響力のある人物からの意見をまとめ、21世紀におけるサイクリングの位置付けを徹底的に調査し、その情報をまとめたラファ ロードマップ。この調査報告書は、プロサイクリングにラファがどう関わるべきかを問いかけ、このスポーツの将来についての議論を引き起こすことを目的にしています。

サイクリング界の財政構造から放映権、男女平等の賞金やレースカレンダーまで、ロードマップはこのスポーツが直面している課題を特定し、その将来に向けてより明るいビジョンを提示しています。これはサイクリングを世界で最も人気のあるスポーツにするという私たちの計画の重要な部分であり、あらゆるレベルでこのスポーツに関与していくことを示しています。

ラファ ロードマップの全文はこちらからお読みください。

象徴的なアスリート


私たちはアスリートとチームのスポンサーを務めることで、プロサイクリングに積極的に関与しています。これまで何年にもわたって世界最高峰のライダーたちと協力体制を築いてきたことを誇りに思います。2016年から女子チームのキャニオン//スラムと、2019年からはワールドチームのEFエデュケーション・NIPPO、そして2020年からはリージョン オブ ロサンゼルスと密接に連携しています。

しかし、世界各地の多様なサイクリングコミュニティを代表するという私たちの取り組みの一環として、エリートレベルの多様性をより促進するために、アスリート スポンサーシップ プログラムの見直しを行いました。チームだけでなく、様々なバックグラウンドを持つ個人アスリートのサポートにも力を注いでいます。そして彼らの多くはそれぞれ独自のグラスルーツ発掘プログラムを実行しています。

また、スポーツの頂点に立つアスリートのネットワークを拡大し、エリートレベルのサイクリングにおける多様性、公平性、包括性を促進するために、年間スポンサー予算の戦略的配分にも積極的に取り組んでいます。

目標:
2021年以降、エリートスポーツに多様性と包括性、公平性をもたらすために、アスリートを対象にしたスポンサーシップの50%以上をBAMEとLGBTQ+のサイクリスト、女性チームと女性ライダーに充てます。

ラファ ファウンデーション

 

ラファ ロードマップはプロサイクリングの未来に向けたビジョンを示していますが、私たちは並行して草の根レベルでスポーツをサポートすることにも取り組んでいます。2019年に創設されたラファ ファウンデーションのミッションは、次世代の選手たちに感動と力を与えてサポートし、このスポーツ界により良い未来をもたらすことです。現在、ファウンデーションは世界中の10を超える団体に支援を行っており、何千人という若いサイクリスト(その多くはこれまで光を当てられてこなかったコミュニティ出身)にこのスポーツへの新しい道筋を示しています。

これまで私たちは総額500万ドルをアメリカ、イギリス、オーストラリア、日本の15団体への支援に充ててきました。これからも、できる限り多くの団体を支援していく計画です。また、2021年以降、サイクリングにおいて過小評価されているコミュニティのニーズに確実に対応するために、ラファ ファウンデーションの年間150万ドルの資金の60%以上を、BAMEと女性に焦点を当てたプログラムやイニシアティブのサポートに充てます。

すべての受領団体と協力し、他では決して提供できない方法により、私たちは新たにサイクリングに取り組む機会を若者に提供したいと考えています。支援の方法について、そしてこれまでの受領団体について、詳しくはこちらをご覧ください。

目標:
これから5年間にわたって、世界的に、総額750万ドルを草の根レベルのサイクリンググループの支援に充てる予定です。

アクセシビリティ

ロードレースの最高峰の舞台で戦うアスリートの献身と決意にはいつも心を揺さぶられます。それと同時に、私たちはすべての人々がサイクリングに取り組む機会を生み出したいと考えています。できるだけ多くの人々に、安全かつ居心地の良い環境で自転車に乗る機会を提供するために、ラファは以下に紹介するイベントやライドを含め、世界各地でグループライドを開催しています。

ウィメンズ 100

2013年以降、私たちは年に1度の恒例行事として、世界中の女性サイクリストに100kmと言う距離に挑むことを促すイベント『ウィメンズ 100』を開催してきました。年々その参加者の数は著しい伸びを記録しており、現在では30カ国を超える国と地域で女性たちが挑戦を行っています。これまで女性サイクリストたちは、多くの場合グループライドに参加して、文字通り何百万kmという距離を駆け抜けてきました。多くの女性サイクリストにとって、『ウィメンズ 100』は長いサイクリングキャリアの第一歩として刻まれているはず。彼女たちが走るきっかけを提供できていることを誇りに思っています。

詳細を見る

フェスティブ 500

ラファで働くある1人のデザイナーが年末の休暇期間に行った挑戦をきっかけに始まった『フェスティブ 500』は、今や年末の恒例行事として世界中のサイクリストに親しまれています。12年目を迎えるこのイベントには、これまで何万人、何十万人というサイクリストが挑戦し、彼/彼女たちの多くはそれぞれの挑戦が人生にどのような影響を及ぼしたかについて、ラファに寄稿してくれました。成長を続けるこのライドイベントが今後も多くのサイクリストの挑戦を促すことを楽しみにしています。

詳細を見る

私たちと走り、共に働きましょう

もしあなたがその情熱を仕事にしたいとお考えの場合、こちらの採用情報をご覧ください。

Rapha.ccは、まもなく現在お使いのブラウザーのサポートを終了します。

もし引き続きRapha.ccを現在お使いのブラウザーからご覧の場合は、正常に表示されない可能性があります。Rapha.ccを快適にご利用いただくために、下記のブラウザーのダウンロードを推奨いたします。

私のパソコンではIE11しか使用できません。

お知らせいただき、ありがとうございます。

メッセージを閉じる