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CX Nobeyama 2016

Raphaスーパークロスシリーズの1戦が八ヶ岳の麓、標高1,345mという日本で最も標高のある村のひとつである野辺山で開催された。

21 November 2016

開催7年目を迎える今年は、新雪と凍える寒さに始まり、激しい雨と深い泥に終わったと言える。男女UCIエリートレースに出場したトップ選手たちは、2日間にわたり、この地球上で最も過酷で刺激的な自転車レースに挑戦することになった。

まず始めに、野辺山らしい寒さはコースの設営スタッフを苦しめた。凍りついた路面にはコーステープを巻きつける杭が刺さらず、工事用のドリルでまず穴を開ける作業から始まった。氷に覆われた厄介なコースは早朝に行われたレースの出場者を存分に苦しめたが、まばゆい太陽に照らされたことでやがて気温は氷点下を脱した。すると、氷は泥へと姿を変え始める。バイクを覆い始めた茶色い飛沫が、泥レースの前兆だった。
週末にかけて野辺山を覆った過酷なコンディションに挑んだ頑丈な選手たち。日本のみならず海外からも多くの挑戦者を集めたスーパークロスは、野辺山の特殊な環境によって特別なものになった。普段東京のオフィスで机に向かって難しい顔をしているビジネスマンも、トップライダーと同じコースに全力で挑み、泥を巻き上げた。
会場のどこにいても、振り返れば八ヶ岳の雄大な姿を眺めることができる。夕方にかけて気温がぐんぐんと低下すると、水たまりが再び凍結し始めた。周を重ねるごとに凍りつき、時間とともに悪化するコンディションがエリートライダーたちの力量を試した。
遥々アメリカ、オーストラリア、カナダから飛行機に乗って来日した海外選手も多数揃った。ポートランドのソックスブランド「The Athletic」のジェレミー・ダンは土曜日のシングルスピードに出場。事前に野辺山入りして寒さに順応していたジェレミーはそのままシングルスピードのバイクで日曜日のC2レースに挑み、ギア付きバイクに乗ったライダーたちと競り合った。「頑張れJD!」という応援を受けて泥コースを突き進んだジェレミーは、Rapha Continentalライダーの大五郎とフィニッシュ後に抱き合った。
日本津々浦々から集まった飲食ブースもRaphaスーパークロス野辺山の魅力。手の込んだ多種多様なフードが観戦者の舌を楽しませた。地元で採れたばかりのフレッシュな野菜や、格別に甘い焼き芋まで会場には揃う。その冷涼な気候により、野辺山は日本で最も甘いキャベツとレタス、トウモロコシなどの高原野菜の産地として名高い。
野辺山で繰り広げられるのはUCIレースだけれはない。キッズレースも同様に、もしくはそれ以上に、熱い。競技性の高いジュニアレースから両親に付き添われてフィニッシュラインまで力走するキンダーガーテンまで、多くのキッズたちが野辺山のコースに挑んだ。
日曜日は雨が降るとともに気温は上昇。それに伴って泥も深さを増した。朝早くから挑戦的な泥に苦しめられる選手が続出。コーナーでは泥飛沫が四方八方に飛び散った。深くて粘性の高い泥によって、多くの選手がその柔らかい地面に全身で着地することになった。
UCIエリートレースが始まる頃には雨が本降りに。レース中は、大戦中のソンムの戦いを彷彿とさせるシーンの連続。全員が泥セクションを走破できるわけじゃない。パワーが続かず下車を強いられた場合、その進まなくなった泥だらけのバイクを担ぎ上げ、終わりがないような泥セクションをランニングしなければならない。
レースの発起人で、初開催の7年前からずっと大会オーガナイザーを務める矢野大介もまたエリートレーサーとして走る。数え切れないほど長い時間を費やして、UCI登録レースとして毎年成長を続ける大会の舵を心強いスタッフとともに取る。オーガナイザーとして忙しなく走り回った週末の最後の最後に、集中した表情でUCIエリート男子レースのスタート位置についた。
日曜日の気温はそこまで低くはないものの、冷たい雨と泥は選手達の体温を容赦なく奪った。心拍数は上がりっぱなしだが、いつものように身体は温まらない。毎周回ラップを重ねる度に冷たい泥が選手達を覆い、寒さが増していく。レースが終わると、彼らを直ぐに震えが襲う。近くで出展しているタベルナエスキーナの店長が、温かいシャワーをかけてくれた。人生で最も最高のシャワーだったことは言うまでもない。
土曜日にあと少しのところで表彰台を逃した武田和佳は、日曜日にアグレッシブな走りを披露した。降り注ぐ雨の中、そんな気象条件を寄せ付けない勇敢な姿を見せつけた。一番重い泥の区間を踏み抜いて、フィニッシュラインまでスプリント。全力を尽くして2位を勝ち取った。
軽装な旅は、タフコンディションに見舞われた野辺山では、最善の選択とは言えなかった。オーストラリアからバイク一台を携えてやってきたギャリー・ミルバーンはトップ争いを繰り広げているレース中盤にパンク。ガールフレンドのバイクで何とか持ちこたえたギャリーは、自分のバイクに乗り換えてから勢い良く追走。最終周回に入ってから先頭争いに復帰すると、そのまま最終スプリントで勝ってみせた。
軽装な旅は、タフコンディションに見舞われた野辺山では、最善の選択とは言えなかった。オーストラリアからバイク一台を携えてやってきたギャリー・ミルバーンはトップ争いを繰り広げているレース中盤にパンク。ガールフレンドのバイクで何とか持ちこたえたギャリーは、自分のバイクに乗り換えてから勢い良く追走。最終周回に入ってから先頭争いに復帰すると、そのまま最終スプリントで勝ってみせた。

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