ノーブルは、そんな中でも自分の夢を掴むことができました。昨年U23で優勝した彼女は、このリノで、初参戦ながら、エリートレースにしっかりと彼女の爪痕を残しました。ノーブルはアメリカのシクロクロスの女王、ケイティ・コンプトンと終始競り合い、テクニックを駆使して彼女にプレッシャーを与え続けていました。両者がフィールドに入るやいなや、彼女はファーストラップで仕掛けました。
「どんな状況でも準備ができていました。決着がつくまで戦う覚悟はできていましたが、同時に私がその戦いにさえ入れない可能性があることにも気づいていました。どんなことでも柔軟に対応するように心がけました」とノーブルは語ります。「レースが進み、残り半周で1位との差が4秒だったのは、自分の予想を上回っていました」
もちろん、前評判どおりにコンプトンにレースを譲り渡す方が簡単でしたが、彼女は戦い抜き、14年もの間チャンピオンであるコンプトンと7秒差でレースを終えました。
「2位という結果に落ち込んでいると思っている人も多いでしょう」とノーブルは言います。「でも、私にとっては今までで最高のレースでした。このシーズンに限らず、私のキャリアの中でです。最後ラップでケイティ・コンプトンとあそこまで近づけたのは最高の気分です。次へと進むモチベーションになっています」
レースから数日後、ホーヘルハイデと世界選手権に参加するためヨーロッパに戻る前に、温暖な気候でのライドを時折重ねながら、サンタクルーズにあるレンタルハウスの外にあるキャンプストーブでパンケーキを焼いていました。「ようやく楽しさがわかってきたところです。今シーズン、楽しくなければ、これを続けていくことはできない。ということを学びました。常に結果だけに頼ることはできませんから」